何で?何で?何で?
何で私が追われなければいけないの?
私が一体何をしたっていうのよ!
ひどく
青
い空
昨日、私は風邪が治り、休んでいた学校へ1日ぶりに行った。
でも学校はいつもの学校じゃなかった。皆の表情は虚ろで私は違和感を覚えた。
気分が悪くなって、私は家に帰った。
その夜、私は友達の理香から電話をもらった。
私達が通っている黒曜中は、
六道骸というオッドアイでパイナッポーみたいな少年に制圧されたらしい。
理香は命からがら逃げてきたらしい。
もう学校には行かないほうがいいと忠告された。
私はもちろん信じず、理香を笑い飛ばした。
でも今日の朝、私は後悔した。
学校に行こうとして校門前の交差点で信号待ちしていたところ、
急に後ろから人が飛びかかってきたのだ。人というよりは動物みたいで、
「、お前をつれていく。」と言っていた。
何で私の名前を知っているのか不思議に思いながらも、私はびっくりして逃げた。
私の秘密基地、黒曜ヘルシーランドへ。
それが間違いたった。ヘルシーランドは六道骸達のアジトだったらしく、
私は今、彼等から必死に逃げている。
どうして?
私が何をしたっていうのよ!
わからない。
ヒュンッ
花のつるが飛んできた。私は足元をすくわれ、転んでしまった。
後ろから来たのは赤と青のオッドアイで、
パイナッポーみたいな髪型をした少年、六道骸だった。
…理香の言うとおりだった。
私は、私を見下ろして不気味な笑みを浮かべている六道骸に向かって言った。
「何で私を?私が何をしたっていうのよ!六道骸!」と。
そうして私は返事もまたず、前に図工の時間に遊びで作った煙幕を彼になげつけた。
煙が広がり、私は私しか知らないはずの抜け道に向かって走り出した。
うしろで「クフフフフ」と笑う声が聞こえたが、気にもとめなかった。
いつも通っていた道なのに、いつもの部屋なのに、
出口の前には見たこともない壁がたっていた。
私は立ちつくしてしまった。
その時だった。
ズプ…
何かがささるような音がした。
それと同時に足に激痛がはしった。
私の左足からは赤い血が溢れ出していた。
六道骸が持っていたトライデントが私の足に刺さったのだ。
私はふりかえる。
その前に骸は私の足からトライデントを乱暴に抜き、私の首につきつけた。
「…なんで?」私が聞いた。
「貴方が気に入ったからですよ、。僕の地獄道を見破れるとは…。」彼が微笑む。
私は寒気を感じ、その場に座り込んでしまった。
足からの出血のせいか、頭がクラクラしてきた。
意識を手放す前に、私が窓越しに見たのは、
マルデ人ガ傷ツクノヲ 喜ンデイルヨウナ ヒドク 青 イ 空ダッタ
海 (2007.11.2)